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弊社には、いろいろな飲食店舗の開業希望者の方がご相談に来られます。
その折に、開業希望者の方が考えておられる「お店」の業種・規模(お店の広さ)・扱う商品(料理)・ターゲットとされるお客様像等を聞かせていただきます。
大体の方は、ご自分が経営したいと考えるお店のイメージをはっきりと持っておられますのでこの時のヒアリングによって、開業希望者の方が、どのようなお店を頭の中でイメージされているのかを、なるだけリアルに映像化していただき、こちらもその映像化したお店を把握し共有するように努めています。
またその後、開業希望者の方自身による情報収集や、周りからの意見によってお考えに変化がみられる場合もあります。
今回、最終的には開業できなかった残念な実例と開業するにはしたけれど長期にわたる時間のロスや予定外の出費、また精神的疲労を経験しなければならなくなった実例をご紹介します。
開業される方、特に初めて開業される方には、ぜひ知っておいていただきたい実例ですので、今後の注意点として記憶していただければ幸いです。
Y氏の場合は、初め弊社にご相談に来られ「居抜き店舗」にて一人でもできるカフェ店を開業したい。との事でした。
そこでご希望の広さよりも若干広いですが、立地もご希望に近い「レストラン居抜き店舗」がありましたので、ご紹介させていただきました。実際の店舗をご覧になった後、数日検討される事となりました。
何日かしてY氏からご連絡がありました。
「友人に言われたのですが、造作譲渡にお金を使うのがもったいないので、もう少し考えてみます」とのお話でした。
そのご友人の方は、造作譲渡に費用を使うのだったら・・・いちから内装工事に費用をかけた方が、仮に金額が高くても新しくなるので良いのでは?とのご意見のようでした。
数日後、またY氏からご連絡があり
「希望していた広さの店舗が、別に見つかったのでこちらで開業したい。ただし、以前は事務所だったので内装工事は飲食店舗に慣れている貴社にてお願いしたいので内装工事だけでもいいですか?」とのお話でした。
「もちろん、大丈夫です。ただし事務所仕様から飲食店舗仕様への変更なので賃貸借契約される前に、電気・ガス・排水等の確認をしておかないといけないので、ご契約前に私も一緒に店内を拝見したい」と、お伝えしました。
「わかりました」とのお返事で、新店舗の住所をお聞きして受話器を置きました。
Y氏は、弊社に来られる前にも何社か不動産会社に行かれて、数か月をかけて探されていたようでしたので「ようやく巡り会えた!」との思いに、電話の声も明るく力強いものでした。
また数日後にY氏からご連絡があり
「えらい事や!賃貸借契約して、ゆっくり店舗内を見たらガス管が店舗内に来てなかったり排水もトイレ用と流し台用しかなかったりと、こっちでいろいろ高額な追加工事せなあかんようや・・・」とのお話です。
私は「えっ?! もう賃貸借契約しはったんですか?」・・・でした。
「あの時・・・賃貸借契約される前にと・・・念を押したのに・・・」との思いが込上げてきますが、私以上に打ちのめされているのは電話の向こうのY氏です。
ご契約前なら追加工事費用を提示して参考にしていただき、納得したうえで開業できたのに・・・
おそらくは、ご希望の店舗が見つかった喜びの余り、一気にご契約までされたのだと思われます。
どちらにしても一度、直接会ってお話を聞きたいのでご都合の良い日時をお教えいただきたい旨をお伝えしまた再度、ご連絡をいただくとの事で電話を切りました。
しかし数日待ってもご連絡がなく、こちらから携帯電話やご自宅に連絡しても出られないし、留守番電話にメッセージを残しても、返事はありませんでした。
Y氏は予想外の事態に狼狽し、落胆されて、しかも事前に言われていたにもかかわらず先に契約してしまった痛恨の思い・・・色々な思いがあったのだと思います。
その後、Y氏からはご連絡いただけなかったんです。
連絡が取れないまま時間が流れて、ご契約されていたはずの店舗の近くに行く用事が出来たので教えていただいていた住所を頼りに行ってみましたが、開店された様子もなくシャッターは降りたままでした。ご近所でそれとなく聞いて見ても、一時は人の出入りはあったようだが最近は、誰も人が立入るところを見たことがない。との事でした。
失意のうちに、店舗賃貸借契約の解約をされていたようです。
金銭的には、少なくとも1〜3か月家賃+保証金が無駄になったはずです。
それ以上に、Y氏の受けた精神的ダメージは大きかったのでは?と、思います。誠に歯痒い出来事でした。
確かに「造作譲渡のある居抜き店舗」で入手するのは、中古になります。
新たに造作工事した方が良いと言うご意見はもちろんあります。
しかし弊社がご紹介する「造作譲渡のある居抜き店舗」は現在も営業されて、お客様にご来店いただいているお店ですのでこのままの状態でも、お客様をお迎えする事は可能な「店舗」だと考えています。
もちろん、資金に余裕のある方は理想通りのお店を創られて営業されたら良いと思います。
しかしそうではない方は、とりあえず資金計画を超えない範囲で開業しご自分のお金を蓄えてから、ご自身のお金で改装等をした方が良いのでは?という考えです。
開店までには、予想外の出来事も多々あります。それを解決するには時間と資金が掛かってきます。なるだけ手持ちの資金は無理に使わず「温存」されておかれた方が良いですよ!
と考えます。
W氏の場合は、知合いの紹介で弊社に来られました。以前飲食店を経営されていた方で、既に来社時点で意中の「居抜き店舗」もあり 近々、店舗賃貸借契約も完了します。との事。
その後、大家様より店舗の鍵を渡されたらいつでも店内を見る事が出来るので「既にあるカウンター移設」や「座敷席の造作工事」等を行いたいので一度、店内を見てもらえないか?との話でした。
また、店内の一部は大家様側の工務店にて工事していただける事に なっています。との事でしたので後で問題にならないように同意した内容の詳細を書面等にてお互いに確認されておいた方が良いですよ。とアドバイスさせていただきました。
後日W氏よりご連絡いただき、お互いのスケジュール調整してその店舗にて待合わせをする事になりました。
当日、約束の時間に店舗に伺い、一歩店内に入った瞬間に・・・ 絶句しました。
飲食店経営もしたことのあるW氏からは「この物件は(居抜き店舗)で、 以前、ここでお店をしていた方が残していった『使える造作物』がある」と聞いていたのですが・・・
実際にあったものは、とてもこのままでは使用できない「不要残置物」でした。
移設しようと取り外した段階で崩壊しそうな物でした。 W氏が移設利用しようと考えていたカウンターの木製部分は、既に腐っていて移設し活用するどころか、追加で「撤去処分費用」がかかってしまう、廃棄処分対象物(ゴミ)でした。
この店舗はW氏から説明を受けた「居抜き店舗」ではなく、少なくとも数年前に閉店し、店内に一部造作物が撤去処分されずに残っているだけの店舗でした。
私が黙っているので、不安に思われたW氏が「どうですか?」と聞いて来られましたので「Wさん、これは使い物になりませんよ」と申し上げました。
「これ、ダメですか?」とさらに聞いて来られましたので「これらは使えないし、追加で撤去処分費用もかかりそうです・・・」とお伝えしました。
さらに「以前のお話では、大家様の費用にて造作工事をしていただける。との事でしたけど、具体的にはどの部分をしていただけるのでしょうか?」とお聞きしました。
「店舗奥の座敷席の一部です。土台が傷んでいるので補修してもらえます」確かに傷んでましたが、これも補修だけでは不完全だと思われました。おそらくは現状が余りにもひどい状態だったので、大家様も「協力金」の支給を検討されたのでは?と考えられます。
しかし、「この状態でいいですよ」と大家様との間で店舗賃貸借契約も完了されたこの段階で、W氏が打てる手立てはほとんどありません。
ただW氏と大家様との関係は良好。との事なので、希望を聞いていただけるか不明ですが「色々とお願いをされてみては?」と申しました。
おそらくは、ご希望の店舗が見つかった喜びの余り、一気にご契約までされたのだと思われます。
その後W氏は、大家様に色々なお願い事をされましたが その全てに大家様が同意されるはずもありません。賃貸借契約は完了していますので、あくまでも「お願い」の域は出ないのです。
ひとつの「お願い」をされたら、何日か掛かってようやく返事をいただける状態でその内容もW氏が望んでいたものとはかけ離れた内容でした。
W氏がお願いされて、返事をいただくまでの日数が初期よりかなり長く掛かるようになっていった。との事でした。
大家様も「一体どこまで『手間』と『協力金』が掛かるのか?」と不安になって来られたのではないかと思われました。このようなやり取りが幾度も続き1〜2か月は瞬く間に過ぎ去りました。
その間も、W氏の思い通りにはならない胃の痛くなるような日々は続きました。
幾度かの交渉の結果、大家様が懇意にされている工務店にて全ての工事をしその一部の費用は、大家様にて負担いただくと言う条件にてようやく内装工事が執り行われました。
しかしその間、W氏は開業スタートの貴重な時間が奪われ、しかも開業出来ない為に長期にわたる収入のない日々が続きました。
W氏は合意に至るまでの長期にわたる苛立ちと後悔により、心身ともに疲労の限界まで達していた。との事でした。
ただはっきりしているのは、W氏が経験する本当の厳しさはこれからです。
開業してからが、本当の試練なのです。いかに創意工夫してお客様にご来店いただくか? ここにこそ、情熱及び時間や費用を掛けないといけません。
開店したら終わりではありません。ここからがようやく、スタートです。
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